ピーリング製剤の中でも、効果と安全性が高いサリチル酸マクロゴールを使用しています。毛穴のつまりや古い角質を取り除くことで、皮膚の新陳代謝を活発にします。にきびを防ぐだけではなく、にきび跡を目立たなくする効果、キメの細かい肌を作る効果があります。
にきび外来
にきび年齢は何歳まででしょうか?以前なら「にきびは青春のシンボル」と言われていたように、20歳台前半まででした。
ところが、近年は20歳台後半や30歳台になってもにきびが続く「大人にきび」で悩まれる方も増えています。
にきび外来の治療
にきびは思春期の方のほとんどが、程度の差はあれ一度は経験するもので、にきびをからだの発育課程の一つとしてとらえることもできます。そのため、病気として認識せず、ほおっておけばそのうち治る、などと考えていませんか?しかし実際は、放置すると悪化して長年にきびやにきび跡に悩む方もいます。容姿に敏感な世代の顔に多くできるため、想像される以上に精神的ストレスとなっていることが多く、悩んでいる方は少なくありません。
主な治療のご紹介
- アダパレンゲル(ディフェリンゲル) 毛穴のつまりを取り除く効果があります。
- 抗菌剤の塗り薬 アクネ菌を減少させ、炎症をしずめます。
- ステロイド局注 しこりにきび、ふくろにきび、ケロイドの治療で行うこともあります。
- 抗菌剤の飲み薬 中等症以上の炎症のあるにきびをきれいに治すために必要です。
- ビタミン剤などの飲み薬 皮脂の調節やにきびの赤み、色素沈着に内服することがあります。
- 漢方薬 月経前に悪化する大人のにきびや体にくりかえすにきびに有効なことがあります。
その他の治療
ケミカルピーリング
ダーマペン 4
肌質の改善、毛穴治療、にきび痕治療、小じわ治療に大変効果的なメニューです。
フラクショナルレーザー
肌を新しい肌に入れ替える最新の肌再生治療です。にきびの予防と治療にとどまらず、にきび跡も同時に改善させていく治療です。
トレチノインナノエッグ
トレチノインは米国ではにきびだけでなくしわの治療医薬品として、FDAに認可されており、にきびの原因である毛穴のつまりを取り除く力は、アダパレンゲル(ディフェリンゲル)より優れていています。真皮のコラーゲンを増やす作用があるため、にきび跡を残さないようにする効果、にきび跡を改善する効果があります。 トレチノインナノエッグは、聖マリアンナ医科大学の開発した塗り薬で、従来のトレチノインより、あかみやかさつきが出にくい最新型のトレチノインです。 高濃度ビタミンC誘導体美容液(後述)との併用がおすすめです。
治療で一番大切なことは、にきび年齢を過ぎたときに「にきび跡」を残さないことです。そのためには、にきびの段階や重症度にあった治療法を選ぶことが大切です。また、日常生活におけるケアが大切であることは言うまでもありません。
治療をするタイミングや治療を行う期間も重要で、赤にきびが出来たときだけ治療するのではなく、にきびの卵(微小面ぽう)を意識して、新しいにきびのできない肌質を目指す必要があります。症状の重症度に合わせて治療を選択しますが、にきびの原因に個人差があるためか、治療の効果が感じられるまでの期間にも個人差があります。
にきびになるメカニズム
にきびは毛穴がつまることではじまります。
健康な皮膚の表面は、常に皮脂の膜で覆われています。皮脂は毛穴の内側にある皮脂腺から分泌されています。
思春期のにきびは、性ホルモンの働きが活発になり、皮脂の分泌量が増加してできます。皮脂の増加と同時に、毛穴が角化して狭くなるため、皮脂が毛穴から排出されにくくなります。こうして角質や皮脂が毛穴につまることによって、にきびができるのです。
一方、最近悩まれる方が増えている大人にきびの原因は複雑で、いくつもの原因が関与しています。
大人にきびの原因
月経前、ストレス、ホルモンバランスの乱れ、不規則な生活・食生活、睡眠不足、便秘、乾燥肌、間違ったスキンケア・メイク、紫外線、頭髪や触ることによる物理的な刺激など
にきびの種類
にきびは進行します。にきびができる課程は、段階に分けることができます。
第1段階 にきびの卵と白にきびや黒にきび
にきびは、目には見えない大きさの毛穴のつまり(微小面ぽうといい、にきびの卵です。)からはじまり、気づかない間に進行していきます。やがて、目に見える大きさに成長し、白や黒色をした毛穴のポツンとした盛り上がり(面ぽう)となります。白にきび(白色面ぽう)や黒にきび(黒色面ぽう)と呼ばれる状態です。
第2段階 赤にきび
アクネ菌は、皮脂を好み酸素を嫌うため、発育に好都合な面ぽうの中で増殖します。毛穴のなかで過剰にふえたアクネ菌は、炎症をおこす物質をつくります。そして、炎症がおこると、にきびは赤く盛り上がって赤にきび(紅色丘疹)となったり、膿がたまって膿にきび(膿疱)となります。さらに、炎症が進行すると、毛穴の壁が壊れ、その周りに膿のふくろができるふくろにきび(嚢腫)となったり、硬くもりあがってしこりにきび(硬結)ができたりします。
第3段階 にきび跡
強い炎症のあとには、凸凹したにきび跡(瘢痕)やケロイドを残すことがあります。